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ArcPadでラスタデータを表示する

ESRI社のモバイルGISソフトArcPadはJPEG、MrSID、BMP、PNGなどのラスタデータを読み込むことが可能です。

今回ご紹介する方法はArcGISを持っていなくてもラスタデータに座標値を与えることができ、ArcPadのみをお持ちのお客様にもラスタデータを背景図として使用することが可能になります。

若干複雑な計算になりますが、一旦慣れれば簡単です。

今回の例では国土地理院でダウンロードした2万5千分1地形図(ビットマップ形式で保存)に平面直角座標を与え、ArcPadで表示する方法についてご説明します。

事前準備−計算するために必要な事項
地図を用意する

地図は以下からダウンロード可能です。

国土地理院WEBサイト

今回例として65425350.bmpをダウンロードしました。

プロジェクションファイルを用意する

該当する投影情報ファイルを用意します。今回は世界測地系(JGD2000)の12系を使用しますが、与える地理座標によって変更してください。

プロジェクションファイルはESRIジャパンのサイトからダウンロードできます。

地図のピクセルサイズを知る

国土地理院でダウンロードした地図の縦横ピクセル数は2149×2000です。縦横ピクセル数は計算に使用するので控えておきます。ピクセルサイズ数を知るためにはWindowsのペイントやプロパティの概要などを参照してください。

※ 今回の例ではデフォルト(2149×2000)のサイズでの計算ですが、このままだと12.2MBとかなり画像が重くなり、PDAなどには向きません。Windows標準のペイントソフトや画像処理ソフトでサイズを減らしてご使用下さい。

地図の四隅の座標値を知る

国土地理院の地形図閲覧サービスでは地図上をクリックすることにより経度緯度の座標値を表示できます。地図の四隅をクリックして経度緯度を表示し、場所を間違えないように控えてください。今回はこの座標値を平面直角座標に変換して使用します。以下で変換可能です。

平面直角座標換算(国土地理院サイト)
(例:緯度43度50分17秒 経度142度22分12秒→X=-17984.56、Y=9649.919)

ここで換算されたX、Y座標は測量のX,Y座標です。
GISでは数学座標を使用しますのでX,Yを逆にしてください。

今回の例では経度・緯度から換算された平面直角座標値は以下のようになります。

※地図の経度・緯度は世界測地系(JGD2000)をに基づいた座標値を表示しています。 詳細は国土地理院サイトをご覧下さい。

パラメータの算出−パラメータを算出し、計算する
ピクセルあたりの地理座標の計算

ここでは「1ピクセルあたり何メートルの大きさか」ということを計算します。

■ まずこの画像の地理座標の大きさを求めます。

横の地理座標 = 右上X座標 - 左上X座標
縦の地理座標 = 左上Y座標 - 左下Y座標



■ 次に1ピクセルあたりの地理座標の大きさを求めます。

求めたX、Yの地理座標の大きさを画像の横(X)縦(Y)の各ピクセル数で割ると、各方向の1ピクセルあたりの地理座標の大きさがわかります。

よって以下のようになります。

画像の横×縦ピクセル数=2149×2000

1ピクセルあたりのXの大きさ=Xの大きさ/ピクセル数
=5807.822/2149=2.702569567 -----------------パラメータA

1ピクセルあたりのYの大きさ=Yの大きさ/ピクセル数
=5709.572/2000=2.854786   ----------------パラメータB

左上コーナーの1ピクセルの中心座標を求める

左上コーナーの座標値に、前出の1ピクセルあたりの地理座標の1/2の値を加算(X)減算(Y)すると左上コーナーの座標値の中心座標が算出されます。

左上コーナーの中心座標=

X=9649.919+2.7025696/2=
9649.919+1.3512847567=9651.270284----------------パラメータC

Y=-17984.56-(2.854786/2)=
-17984.56-(1.427393)=-17985.98739----------------パラメータD

World Fileを作成−算出されたパラメータを元にWorld Fileを作成
パラメータをテキストに書く

以下の順番で算出したパラメータをテキストエディタ(ワードパッド、メモ帳など)に記述します。

パラメータA :2.702569567
パラメータ- :0
パラメータ- :0
パラメータB : -2.854786(-を加えます)
パラメータC : 9651.270284
パラメータD : -17985.98739

実際には以下のように記述します。

2.702569567
0
0
-2.854786
9651.270284
-17985.98739

World Fileはラスタデータと同じフォルダに同じファイル名で保存します。
   拡張子の最後にwを付けます。

ラスタデータが65425350.bmpの場合→65425350.bpw

プロジェクションファイル

用意しておいたプロジェクションファイルも同じフォルダに同じファイル名で保存します。

65425350.prj

ArcPadで読み込む
ArcPadで読み込む

ArcPadで読み込む際は以下の事に気をつけてください。

  1. 日本語パス名(例:C\ProgramFiles\ArcPad\ラスタ画像\65425350.bmp)が入っている場合は読み込めない場合があります。
  2. WorldFile及びプロジェクションファイルがラスタデータと確実に同じ名前であることが必要です。
  3. 現在開いているデータがある場合、投影情報が異なっていないかを確認してください。異なっている場合は読み込むことができません。投影情報を同一にしてください。

以上のことを確認し、 ArcPadのファイルメニューの【開く】または【レイヤの追加】で読み込んでみましょう。

ラスタ画像読込み後、GPSを受信

ほぼ該当すると思われる箇所にGPSが落ちている。背景図としては充分である。

ワールドファイルの作成方法については以下を参照いたしました。

ESRIジャパン ArcViewサポートサイト
http://www.esrij.com/support/arcview3/material/mesh/infomail/infomail_026.html

また今回使用した国土地理院の2万5千分の1地図の著作権は国土地理院にあります。必ず利用規定をお読みの上、正しく利用してください。

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