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GPSを選ぶためのポイントは何? GPS選択の必須項目である精度。 その精度の大きな決め手になるのがディファレンシャル(補正情報)の有無。 今回はディファレンシャルGPSについてまとめてみました。 |
位置座標が正確に判明している地点(基準局)で、GPSを受信して得られた位置座標と正確な位置座標を差し引き計算することで得られた誤差を補正値として使用することで、GPSの精度を高めることができます。これをディファレンシャルGPSといいます。
つまり
(基準局でGPS測定した座標)-(基準局の正確な座標)=共通誤差=補正値
ということになり、観測点のGPS受信機では、GPS受信データと基準局から送信された補正値をリアルタイムで解析し、誤差の差し引き計算を行って誤差を消去しています。
現在、日本では海上保安庁が提供する無償のビーコン方式の補正情報を受信するビーコン方式によるディファレンシャルGPSが一般的です。 しかし今年MT-SAT(ひまわり6号)が打ち上げられ、年末にはSBAS方式による無償の補正情報の放送が開始される予定です。
他に有償のOmniSTARという衛星からの補正情報配信サービスもあります。
ビーコン方式 |
ビーコン方式は全国27局の海上保安庁の灯台から放送される補正情報を受信します。
精度はGPSの観測条件が良ければ約1m以内です。但し一般に250km以内の受信範囲のため、内陸部(長野、北海道富良野など)では受信不可能な場合があります。
SBAS方式 satellite-based augmentationsystem (静止衛星型衛星航法補強システム ) |
SBASとはsatellite-based augmentationsystem(静止衛星型衛星航法補強システム )の略です。日本では2005年末、米国(WAAS)や欧州(EGNOS)では既に運用が開始されています。
静止衛星を介して広範囲にGPS補正情報を提供します。広域放送のため精度は2-3m程度です。各地にある基地局(監視局)でのGPS受信状況を航法統制局に送ります。航法統制局ではデータを元に補正情報を生成し、MT-SATにアップします。MT-SATはその補正情報を無償で放送します。
SBASの登場で今までビーコン方式が受信できなかった地域でもGPSによる測定が可能になると期待されています。
OmniSTAR |
オランダのFUGRO社が提供する有償の補正情報サービスで、基本的なシステムはSBASとほぼ同じです。
方式には2種類あり、1m以内の精度を提供するVBSサービスと、2周波の受信機を使用し位相データと電離層による誤差を排除するHPサービスがあります。
ソウル、沖縄、旭川(弊社内)の3つの基準局からのデータを常にモニター、データをオーストラリアのコントロールセンターに送って補正情報を生成しています。
海外など、どうしてもDGPS局がない場合には後処理ディファレンシャルを行う方式があります。一般に後処理ディファレンシャルは上にあげたリアルタイムDGPSより精度が良いとされています。
基準局のGPS観測暦ファイルが必要になります。日本国内であれば国土地理院の電子基準点のデータを無償で使うことができますが、Trimble社のTerraSyncとPathfinderシリーズを組み合わせれば自分で観測暦ファイルを作成し、基準局ファイルとして使用することも可能です。
データ収集後、オフィスで専用のソフトウェアを使用し、基準局の観測暦ファイルを使って後処理ディファレンシャルを行います。
ここまでディファレンシャルのタイプについて述べてきましたが、それぞれのメリットデメリットについてまとめてみます。
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精度1mにこだわるならビーコン方式、どこでも使用したい場合やコンパクトに持ち歩きたい場合はSBAS方式がよさそうです。CSI社のminiMAXやTrimble社のPathfinder Pro XRはビーコン・SBAS両方に対応していますが、最近では日本でのSBAS放送が2005年末開始ということでSBAS対応のみ、という受信機(Pathfinder Pro XTなど)が増えてきました。
精度1m以内、どこでも受信したい場合はOmniSTARの有償サービスがお勧めです。3つの基準局により精度が高いため、農地測定など精度を求められる測量によく使用されています。
HPサービスは船舶関係によく利用されています。
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ProXT/ProXH |
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miniMAX |
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PowerMAX |
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OmniSTAR HP8300 |
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