LiteTrack首輪およびPinPointタグには、共通して利用できるいくつかのオプション機能があります。各オプションは首輪/タグの発注時に指定する必要があります。あとから追加することはできませんので、ご注意ください。
Swiftオプション
通常GPS 受信機は、測位間隔が2時間以上だった場合にはコールドスタートで受信を行うため、毎回信号を受信するのに少なくとも40 秒間かかります。Swift オプションを適用すると、測位間隔にかかわらず毎回ほんの数秒間だけバッテリを消費するだけでGPS 測位が可能になります。その代わり測位精度は、通常の測位の約半分程度になります(狭い範囲で非常に小さな動物に対して短期間の調査を行う場合には問題になるかもしれませんが、広い範囲を移動する動物を長期間追跡するような場合にはそれほど影響しません)。Swift オプションを適用したタグは、通常測位を行うタグと同じスケジュールで動作させたとしても、バッテリ寿命は3 〜 4 倍長くなります。
Swift オプションで取得したデータは後処理を行う必要があります。後処理はインターネットに接続されたパソコンを使用し、専用ソフトウェアPinPoint Hostで行います。
ドロップオフオプション
火薬式ではなく機械式のドロップオフオプションです。小型の首輪の場合はタイマー方式のみ利用可能で、何週間後にドロップオフ(脱落)させるかをあらかじめ首輪の発注時に指定する必要があります。タイマーのスケジュール設定は、メーカーでのみ変更が可能です。中〜大型動物用の首輪であれば、無線/タイマー式ドロップオフが利用できます(別途ドロップオフ信号発信器が必要となります)。
ドロップオフに内蔵された電池の寿命は納品後3年間です。たとえば納品されてから半年後に首輪の使用を開始した場合は、残り2年半の電池寿命となります。ご注意ください。
アクティビティセンサー
3軸の加速度センサーを使用して動作や衝撃による動的加速度を計測します。測位頻度は6Hzで、センサーはユーザーがあらかじめ設定した間隔(1、2、3、4、5、6、10、12、15、20、30、60、90、120、150、180、240、300 秒ごと)で計測し、首輪内部のメモリにデータを保存します。
アクティビティデータは、首輪/タグの回収後にインターフェイスDLC2を使用してパソコンに有線接続してダウンロードします(イリジウム衛星通信が可能な首輪/タグの場合は、イリジウム衛星通信経由でダウンロードが可能です)。
モータリティセンサー
首輪/タグを装着している動物が死亡したと判定できる時間を設定し、その時間動物が動かなかった場合は首輪/タグをモータリティ(死亡)モードに移行させ、ビーコンの発信をモータリティ専用のモードへ切り替えます。
気温センサー
首輪/タグには、測位の際に一緒に気温を計測する気温センサーが内蔵されています。センサーは電子機器筐体内にあるため、周囲の外気温に変化があってもセンサーで感知されるまで1〜2分かかります。
識別用ID信号
ビーコンを日本の合法周波数で利用する場合、周波数が5種類からしか選べないために、各個体を識別するためのID信号を電波に乗せる必要があります。ID信号を受信するためには、専用の受信機が必要となります(※サーキットデザイン製のLR-03では、電波の変調方式が異なるため受信できません)。
接近感知センサー
このオプションは、2つまたはそれ以上の首輪/タグが通信可能圏内にあったときに、お互いの識別用IDと遭遇時刻、近くにいた時間の長さを記録します。
カメラオプション
首輪に内蔵したカメラで、静画(写真)または動画をユーザーが設定したスケジュールや指定した条件をトリガーとして撮影を行います。撮影された静画または動画は内蔵のSDカードに保存され、専用ソフトウェア InSight Studio(無償提供)を利用してユーザー自身でダウンロードすることができます。
サイズ | 高さ | 73 mm |
横 | 65 mm | |
奥行き | 45 mm | |
重量(首輪重量含む) |
500 g 以下 (LiteTrack420にカメラ(重量50g)を搭載した場合) | |
カメラ動作時間 | HD画質で約18時間、VGA画質で約40時間の動画撮影が可能。 | |
動画 | 解像度 |
HD:1280×720 VGA:640×480 |
静画 | VGA、HD、SXGA、UXGA、QXGA | |
音声 | マイクロフォン | 内蔵 |
ストレージ | MicroSDカード | 最大256GB |
動作環境 | 動作温度 | -20℃ 〜 +50℃ |
湿度 | 5% 〜95% | |
データ保管温度 | -25℃ 〜+55℃ |