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EGCast

GNSS(GPS)によるRTK測位には基準局からの補正データが必要です。この補正データは、RTK技術が実用化された当初から、多くは無線機により配信が行われています。

一方、現在主流のVRS-RTKはモデムやインターネットにより配信会社からデータが配信されています。

今回ご紹介するEGCastは、ユーザが設置した基準局の補正データを、NTripサーバを使用してインターネットで配信するシステムです。コストを抑えてローカルエリアで仲間を募って基準局を共同で運営することを想定しています。VRS-RTKとの違いは、VRSには基準局が必要ない代わりに、有償の受信契約が必要になります。ご紹介するEGCastにはGNSS受信機が必要ですが、無線機による配信に比べると、携帯電話や無線ランが使用できる環境があれば利用可能なため、基準局を高い所(より遠くに飛ばすため)に据える必要ないなどのメリットがあります。一方、インターネットに関するトラブルがあれば配信できないなどの弱点もあります。

補正データ受信側の設置条件を簡単に比較してみます。

EGCast(インターネット配信) 無線機配信
GPSが受信できて、インターネット接続環境があればどこでも良い。 長距離飛ばすためには、無線機をできるだけ高い場所に設置する必要がある。
使用可能エリアは、携帯電話でインターネット接続が可能であれば良い。 使用可能エリアは無線到達エリアに限定され、防風林などの影響を受ける。
インターネット通信費が掛かる。 無線受信機を購入後の費用は掛からない。
総  合  比  較

地形の補正データ受信感度は地形の影響を受けにくい。初期費用は安いが毎月の通信費が掛かる。スマートフォンなどソフトウェアの使いこなしが必要で、トラブルの場の原因解明が無線に比べると複雑。

地形により距離が近くても受信困難な場所がある。初期費用がインターネット配信に比べると高い。電源投入だけで使える。


EGCastのシステム構成

1. 基本構成

RTK基準局側
300ユーザーまで(大規模配信、JAや自治体向け)
アンテナ、GPS/GNSS受信機 1台(プライマリとセカンダリ共用)
もしくは2台(プライマリ用とセカンダリ用)
デスクトップPC 2台(プライマリ用とセカンダリ用)
インターネット 光回線とグローバル固定IPアドレス2つ (プライマリ用とセカンダリ用)
100ユーザーまで(中規模配信、JAや自治体向け)
アンテナ、GPS/GNSS受信機 1台(プライマリのみ)
デスクトップPC 1台(プライマリのみ)
インターネット 光回線とグローバル固定IPアドレス1つ

RTK移動局側
Bluetooth付Androidスマート(NTripレシーバーソフトウェア)
RTK対応GPS受信機(農業ナビゲーション用受信機)

2. 業務運用の場合の推奨構成

300ユーザーまで(大規模配信、JAや自治体向け)

基準局の配信の万一のトラブルに備えて、サーバーを2台を異なる場所の施設で運用します。万一、片方の施設が停電でも、NTripレシーバーソフトウェアが、サーバーA(プライマリ)もしくは、サーバーB(セカンダリ)、いずれかからRTK補正情報を受信するので、RTK移動局側のトラブルを回避できます。

10ユーザーまで(小規模配信、個人やグループ向け)

少人数用で価格を抑えた構成です。

この考えを発展させて、GPS受信機をバックアップでもう一台運用することも可能です。

製品

  EGCast

GNSS受信機とNTripソフトウェアの組み合わせで、初期ライセンス10ライセンスからスタートし、後は5ライセンス毎の追加、バックアップ用サーバーの追加などが可能で、多人数の使用を想定しています。5ライセンスは1年毎に更新料金が掛かります。

構成は、使用形態やシステム安定性に合わせた構成をご提案いたしますので、費用についてはお問合せください。

  EGCast Personal

GNSS受信機とNTripソフトウェアの組み合わせで、初期ライセンス5ライセンスからスタートし、後は5ライセンス毎の追加、バックアップ用サーバーの追加も可能です。個人で使用する場合に最適です。10ユーザーを超える可能性がある場合はお問合せください。

構成は、使用形態に合わせた構成をご提案いたしますので、費用についてはお問合せください。

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