ここでは仮想フェンスについてのよくある質問と回答を掲載します。下のリストから質問項目を選ぶと、それぞれの回答部分へジャンプします。
1)仮想フェンスはどうやって設定すればいいのですか?
2)アップロードできる仮想フェンス設定の最大サイズはどれくらいですか?
3)仮想フェンスはどれくらい正確に動作しますか?
4)仮想フェンスに設定できるポリゴンの大きさと数について
仮想フェンスの設定方法は、直接GPS位置座標を指定して範囲を設定する方法と、Google Earthのポリゴン作成機能を使って範囲を設定する方法があり、より早くて簡単に設定できるのはGoogle Earthを利用した方法の方です。ポリゴンを作成する際は、マウスで描画するように線を引くのではなく、ポイントごとに1点1点クリックすることで多角形を作るようにしてください。描画で線を引くと多数のポイントが自動的に作られるため、GPS PLUS Xで読み込むことができるポリゴンの最大ポイント数である70点を越えてしまう可能性があります。
仮想フェンスは、1つまたは複数のポリゴンと、1つの参照点で構成されます。参照点は、仮想フェンスとして定義される区域が、ポリゴンの内側か外側かを決定する点です。ポリゴンの内側に参照点があればポリゴン内が仮想フェンスになり、ポリゴンの外側に参照点があればポリゴン外が仮想フェンスになります。このポリゴンと参照点の組み合わせにより仮想フェンスが定義され、その設定は仮想フェンス設定として保存されます。
仮想フェンス内では、専用のGPS測位スケジュールを適用することができます。この仮想フェンス用GPS測位スケジュール設定と仮想フェンス設定は、LinkManager2やUSBケーブルを使った有線接続の他に、UHF無線通信用ターミナルや衛星通信を使った無線通信でも首輪にアップロードすることができます。ただし、アップロードできるファイルサイズは厳密に決められています(下記参照)。
LinkManager2やUSBケーブルを使った有線接続およびUHF無線通信用ターミナルを使った無線接続の場合、アップロード可能な最大サイズは仮想フェンス設定ファイル(.VFC)が385バイトで、仮想フェンス用GPS測位スケジュールは490バイトです。ファイルサイズは、仮想フェンス設定の場合は仮想フェンスエディタ(Virtual Fence Editor)画面の左下に、仮想フェンス用GPS測位スケジュールはGPSスケジュールエディタ(GPS Schedule Editor)画面の左下に、それぞれ表示されます。
イリジウム衛星通信を使った無線接続の場合は、仮想フェンス設定および仮想フェンス用GPS測位スケジュールは1つのファイルに纏めて送信されます。そのため、上記有線接続またはUHF無線通信を利用した方法よりもアップロード可能なサイズは小さくなり、最大ファイルサイズは129バイトとなります。
首輪はGPS測位を実行することによって、現在仮想フェンスの中にいるか、それとも外にいるのかをチェックし、仮想フェンス内にいることが判明すると測位スケジュールを仮想フェンス用のものに切り替え、仮想フェンスメッセージを送信します(オプション機能)。ただし、GPS測位が行われない限り仮想フェンスの中にいるか外にいるかの判別がされないため、仮想フェンス内に入った場合でもそこでGPS測位が行われないまま仮想フェンスを出ると「仮想フェンス内に進入した」とは判断されません。また、接近感知センサー用スケジュールを適用している場合、仮想フェンス用スケジュール設定よりもこちらが優先されます。詳しくはスケジュール設定についてをご覧ください。
仮想フェンスに設定するポリゴンの大きさは、仮想フェンスへの進入を検知できるかという点において大変重要な要素となります。仮想フェンスの中にいるか外にいるかの判別は、仮想フェンス内でGPS測位が行われることによって決定されます。そのため、たとえばGPS測位の間隔を5時間ごとにし、さらに仮想フェンスのポリゴンの大きさを数百メートルの範囲に限定していた場合には、仮想フェンス内に入ったとしてもその間にGPS測位が行われないまますぐ仮想フェンス外に出てしまい、結果的に「その時間、仮想フェンスへは進入していない」と判定されることになる可能性が高くなります。
ポリゴンの数については、ポリゴンの大きさほどには重要なポイントではありませんが、ファイルサイズに関しては留意する必要があります。大きくてシンプルなポリゴン1つと、中小サイズのポリゴンを複数組み合わせたものとでは、大きなポリゴン1つの方がファイルサイズは小さくなります。