首輪に搭載されたGPSで使用される測地系はWGS84です。位置情報は日時、緯度経度、標高、DOP、2D/3D、3Dナビゲーションの有効または無効、使用衛星数、衛星番号、CN比、メインバッテリーおよびVHFビーコン用バッテリーの残容量、気温といった情報とともに記録されます。
ユーザーはGPS位置情報の取得について、一定の時間間隔によって取得するか1日の中で時刻を決めて取得するかを選択できる他、いつでも好きな時にUHF/VHF無線通信やGSMやイリジウムの衛星通信によって新しい取得条件をアップロードできるなど、非常に柔軟性の高いスケジュールを設定できます。さらに「仮想フェンス」と「接近感知センサー」というオプションを使用すれば、任意のフィールドに装着動物が入った時や他の動物に近付いた時などにGPSスケジュールを専用のスケジュールに変更することも可能です。
GPSスケジュールの設定には、以下の3種類の方法があります。
GPS測位による位置情報の取得は動物の移動に関する行動調査には有効ですが、しかし以下のような2つの大きな問題点があります。
首輪に組み込まれている3軸の加速度センサーが装着した個体の動きを正確に捉え、動物の習性を知るための手がかりとなります。
加速度は3軸方向で連続して測定され、X軸とY軸の値は、平均活動量、ユーザー定義値以上の活動率、ユーザー定義値以上のヘッドアングル(傾斜センサー)のいずれかのデータとして記録されます。それらの値はユーザーが設定した64秒から896秒(およそ1分から15分)までの間の時間間隔でメモリーに保存されます。
アクティビティデータは、VERTEX Plus首輪専用USBケーブルを使った有線接続か、UHF無線通信でダウンロードできます。また分析のために、データセットはテキストファイルにエクスポートすることが可能です。
メーカーの提供するフリーのソフトウェアActivity Patternを使用すると、簡単にアクティビティデータにアクセスすることができます。実際の研究者とともに開発されたこのソフトウェアは現在行動生物学の分野で広く利用され、活動周期の調査の他、活動パターンの把握にも役立っています。
2015年夏以降に搭載されている新型のアクティビティセンサーについては、こちらをご覧ください。
利用例